コシヒカリの生い立ち

実りの秋となり、美味しい新米の出回る時期となりました。
 皆さんお米というと、まず思い浮かぶのはコシヒカリですよね。
 では、ちょっとだけコシヒカリの生い立ちについて触れてみたいと思います。
 コシヒカリは、現・福井県農業試験場で「越南17号」として世に生まれました。
 良食味ではあるのですが、肥料をたくさん使っても収量が増えずに草丈が伸び、倒伏しやすいという生育特性から、育成された福井県でも奨励品にならず、決して明るいスタートとは言えませんでした。
 そんな中、食味向上のため沢山の肥料を使った栽培を脱却すべく、1955年に千葉県と新潟県がいち早く奨励品種として採用されました。その翌年、新潟県において「コシヒカリ」と命名されるに至り、以来60年近くもの間、人気・生産量ともに1位の座を保っている息の長い品種です。
 反面、どこでもだれでも作っていて、どこからでも買えて、それなりに美味しいという意味では、市場価値が薄れている実態もあります。
 しかしこれだけ実力があって息の長い品種ですから、「あきたこまち」「ミルキークイーン」「ひとめぼれ」といった、皆さんご存知の品種の親になっているというのも、その毛色の良さを物語っていますよね。
 そんな訳で、当農場でもちょっと個性をもとめて、コシヒカリの血を引く「夢ごこち」という品種を作っています。コシヒカリよりもちょっぴり甘くて、もっちりとした独特の触感のお米に仕上がってますので、ぜひ一度お試しいただきたいと思ってます。

<寄稿>鈴木正昭 東金市幸田で保険業に従事する傍ら、「ライスファームもとごや」でコメ作りをしている。
秋から春にかけて圃場を耕して土を作る『もとごや流』のコメ作りでファンを増やしている。
また、最近は腎臓病患者と家族のための低たんぱく米にも挑戦中。  

ライスファームもとごや ☎0475-55-6599