むかしがたり

終戦を2カ月後に控え、敗戦が濃厚となってきた昭和20年6月23日。 

米軍によって沖縄が事実上占領されたこの日は、千葉県を中心とした本土上空においても戦闘が行われていた。
 硫黄島を発進した米軍のP51戦闘機99機が、やがて4編隊に分かれて本土上空に侵入し霞ヶ浦飛行場はじめとする航空基地や軍事施設を攻撃した。
 この日、米軍との交戦に参加した海軍の戦闘機は86機。正午前に上野典夫大尉(22)指揮する3機を含めた雷電戦闘機15機が厚木基地を飛び立った。上野小隊は敵機に果敢に攻撃を挑むも追撃され、2機が墜落した。一番機の上野は東金市三ヶ尻の山林に、二番機の小林勝治上等飛行兵曹(20)は機体ごと山武市森の水田に激突、両名ともに戦死した。
 その頃、食料調達のために郷里である山武郡日向村の自宅に帰省していた陸軍部隊の子安輝一氏は、数日前に本家の水田に雷電という海軍機が墜落した話を聞かされた。
 子安氏は自分が松根油の採集作業に駆り出されていた場所が、偶然にも横浜の小林上飛曹の実家の裏山であったことを知る。
 
 戦闘により散華した2人の若者の戦歴と、周囲の人との繋がり、遺品にまつわる逸話を紹介し、当地にあった戦争の記憶をたどる『忘れられた戦跡展』は山武市歴史民俗資料館にて9月29日(日)まで実施しています。

開催期間:2013/9/29(日)まで
     9:00〜16:30
     ※月曜日休館・月曜日が祝祭日の時は翌日休館
場  所:山武市歴史民俗資料館
     2F 郷土展示コーナー
料  金:学生・大人 130円、小〜高校生 80円
     小児・高齢者・山武市内在住の方無料
問  合  先:山武市歴史民俗資料館
     ☎0475-82-2842